お部屋の片づけをする時に気をつけたいこと - 心臓への負担を減らしましょう -
今、新型コロナウイルスの感染拡大によって「STAY HOME」が推奨されています。そして、その期間を有効に活用するために、家の掃除や断捨離に励んでおられる方も多いようです。しかし、ご高齢の方や心臓の病気を患っておられる方は、無理をしすぎると心臓に負担をかけてしまいます。そこで、心臓への負担を軽くする工夫についてお話したいと思います。
1.食後2時間は避けて、からだの調子が良い日にしましょう。
体調の悪い時は、症状がなくなっても2日以上経ってから始めましょう。
2.部屋の換気をして、高温多湿の部屋での長い時間の作業は避けましょう。
汗を多量にかいて体内の水分量が減ることで、心臓に戻ってくる血液量が減ってしまうと心臓に負担がかかります。
3.椅子に座って作業しましょう。
心臓への負担は体勢によっても変わります。座ってといっても、椅子を使わずに「しゃがんでする作業」は、負担が大きいので避けましょう。庭の掃除や花のお手入れの時にも、腰がかけられる台を利用するようにしましょう。
4.重たいものを持ち運びしないようにしましょう。
重たいものを持ち上げたり持ち運ぶことは、非常に心臓への負担が大きいです。小分けにして作業したり、ご家族など他の方にお願いしましょう。また、力がかかる作業の間は息を止めず、作業後も深呼吸をして酸素をしっかり吸うようにしましょう。
5.上肢を心臓よりも高く上げた状態で作業をするのは避けましょう。
棚の上の整理や高い場所の掃除、洗濯物干しには気をつけましょう。ご家族や他の方にお願いしたり、物干し竿の位置を低くしましょう。
★ 作業中の注意点 ★
1.水分は少しずつこまめに摂るようにしましょう。
医師から水分制限の指示が出ている場合は、その範囲を守るようにしましょう。
2.連続して作業せず、10~15分の休憩時間をこまめに挟みましょう。
例)片付けをした後に、お風呂に入り、お風呂掃除をしてから休憩する。
⇒片づけをしたら10分休んでからお風呂に入る。お風呂から出たら10分休んでからお風呂掃除をする。という感じで、連続して作業しないようにしましょう。
* ただし、休憩時間の取り方は人によって違うので、心臓の病気を患っておられる場合は、医師に相談しましょう。
3.以下の症状が出た時には、その日の片づけは中止しましょう。
- 作業中に会話がしにくいほど息がきれる。
- ふらつきや吐き気、体のだるさがある。
- 急激な体のむくみや体重の増加がある
今回ご紹介したことを意識して、「おうち時間」の掃除を行ってみてください。
看護師 南野