新入職医師のための在宅医療学び舎「院長ハウス」の魅力とは
はじめまして。今年度よりゆみのハートクリニック訪問診療部に入職しました、医師の竹内です。初めて訪問診療に携わることになり、これまでの病院診療と様々な違いがあるため、日々の診療において大小さまざまな悩みが出てきます。中にはどれだけ文献を調べても、まだ検討されていないことも多く、なかなか解答を出せない疑問ばかりです。
そんな中、YUMINOでは、毎週火曜日の朝、主に新入職の医師を対象とした「院長ハウス」が行われています。これは全拠点の院長が参加し、在宅診療に関わり始めて感じたちょっとした疑問や「こういうときどうしたらいいの?」「こんな珍しい症例を経験したんだけど...」などについて相談やディスカッションができるオンラインミーティングです。
必ずしも具体的な症例を提示する必要はなく、些細なことも相談できるのが特徴で、最初は全拠点の院長先生方に対して...と思い、緊張もありましたが、気さくにアドバイスをいただけるので、素直に自分の疑問を投げかけることができます。質問してみると、意外と先生方も同じような悩みを経験していて、それぞれの考えが異なる点や一致する点などを教えていただけるので、とても貴重な機会になっています。
先日は、心不全の在宅診療における利尿剤調整について、病院での管理と在宅診療での違い、特に管理する際の指標や間隔が少し異なることに難しさを感じていたので質問をしました。在宅診療における体重や水分についての考え方、利尿剤を用いる意義、その他心不全治療薬との総合的な戦略など、さまざまな観点で助言をいただきました。その中でも弓野理事長からの「安定している時に過量な利尿剤や降圧薬の減量を検討し、次に来る増悪の波に備えて治療の『のりしろ』を作っておくことを意識する。」という言葉が印象に残り、在宅療養をできる限り長く継続するためにはとても重要なことだと思いました。
今後も日常診療の悩みから新たな学びを得られるように、「院長ハウス」へ積極的に参加していければと思います。
ゆみのハートクリニック
竹内 充裕